革の選定
当社の特徴の一つである色とりどりの生地は、鹿革のマットで柔らかな手触りが馴染む日本古来の色を基準とした20色あまりのバリエーションを揃えています。
またお客様のご要望に応じて新色の研究・開発をおこなっています。
型紙の選定
当社では、約200種類の伊勢型紙を保有しています。
伝統的工芸品である伊勢型紙は、重ねた和紙を柿渋で加工した型地紙に彫刻刀で彫り抜いたものです。
漆置きの回を追うごとに傷みが進みますが、貴重な型紙をなるべく永く使用できるように常に最良の保管状態を心がけています。
近年は新しいデザインの型紙やコラボレーション等によるオリジナルパターンも積極的に開発しています。
粗裁ち
商品それぞれの形に裁断するまえに、タガネを使って無駄がでないよう長方形に裁断します。
漆付け
漆付けの技法は、商品の大きさに合わせて粗断ちした鹿革に型紙を乗せて、漆をヘラで盛り付けていきます。
力を込めすぎることなく真直ぐに引いたあとには、美しい光沢の漆がぷっくりと盛り上がります。
室
漆付けの終わった鹿革は、温度・湿度管理のできる室(むろ)で数日間漆を硬化させます。
型紙の洗浄
漆付けに使用した型紙は、付着した漆が乾かない内に、急いで洗浄し拭きあげます。貴重な型紙のメンテナンスも重要な作業のひとつです。
本裁断
漆の硬化が終わった生地を製品金型を使って本裁断します。
革漉き
漉きは、革の縫い代部分を薄くし、均等な厚みに整える作業です。
縫製加工
製品の完成度は、縫製技術の高さで決まります。
お客様に永く愛用していただくため、鹿革の柔らかさを失わないように、より美しく丈夫な縫製で一つ一つ仕上げていきます。
裏地にも当社オリジナルデザイン生地を使用して丁寧に仕上げます。
完成
印伝の山本の製品は、色鮮やかで柔らかな鹿革と、数多くの伝統的小紋柄や、オリジナル柄が特徴です。
幅広い世代のお客様に普段気軽にお使いいただけます。